瀬戸山 玄 (せとやま ふかし) プロフィール


【生いたち】

1953(昭和28)年、鹿児島県市来町の焼酎工場で産湯につかり、芋焼酎の香りに鼻をくすぐられた幼少時代。72年早稲田大学第一文学部入学。76年伝説のWORKSHOP写真学校・荒木経惟教室に入塾し当時30代のアラーキーと共に写真パフォーマンス16回とグループ展2回参加。78年、映像制作会社撮影部に入るも80年退社。雑誌中心のフリー写真家をめざす。

【伝える仕事】
自宅訪問ドキュメント『東京病』(情報センター出版局)で84年デビュー。文筆と写真による活動に入り、87年奇書『東京ゴミ袋』(文藝春秋)が話題を呼ぶ。92年ビデオカメラインタビュー集『彼女の居場所』(文藝春秋)。この頃よりNHKのETV特集などの制作に度々参加 。93年『寄る辺の時間』(電通出版局)築地・電通ギャラリーにて同名写真展。95年在日外人宅で母国の味を味わう『お隣の外国人』を吉永みち子氏とコラボレート(平凡社)。
揺れる父親像に迫る『家庭簿・父という男たち』同年(文藝春秋)。各々のテレビ物語『テレビを旅する・ブラウン管の私生活』98年(小学館文庫)。同年春より月刊文藝春秋にグラビアルポ『風の街』15回連載。

【記録家への道程】
2000年より完全有機農法の草分け大平農園の援農に参加。肩書きを「ドキュメンタリスト・記録家」に一元化。左官・挾土秀平の八ヶ岳ワークショップ「泥の野菜蔵づくり」の映像記録01年。渚ルポ『里海に暮らす』03年(岩波書店)が話題を呼ぶ。岐阜現代陶芸美術館『ロドチェンコ・ルーム・プロジェクト』で展示映像担当。同プロジェクトはグッドデザイン賞審査委員長特別賞受賞。04年、大原造船所十年の記録『唐桑・海と森の大工』展を大阪・名古屋・東京の各INAXギャラリーにて巡回、同名ブックレット発刊。クルマと文学を結ぶ『ライ麦畑のキャデラック・モーターカルチャー百年の真実』05年上梓(小学館 )。05年金沢21世紀美術館の荒木経惟『日本人ノ顔・石川篇』展メイキング映像の制作。展示06年。大平農園の日々を描く『野菜の時代・東京オーガニック伝』上梓(NHK出版)。国立東京海洋大学で「里海論」の非常勤講師07年担当。同年春より朝日新聞100アンサーズの24回分の回答者担当。同年末ちくま新書『丹精で繁盛』(筑摩書房)を上梓。08年春、画家Antje Gummelsのプロモーション映像・Travelling Inside制作。同年夏『暮しの手帖』誌で「世のなか食のなか」連載開始。